コンプレックスと向き合う 2

<作戦会議その1>


昔から髪型には流行が付き物だが
わたしが若い頃の1980年代は空前の「ソバージュブーム」だった
ソバージュという用語そのものが今も通用するのかどうかわからないけれど
これはちょうど娘の髪がぬれている時のような髪型で
イメージとしてはまるでフランス人形のような女の子には憧れのスタイル
まあ正直言ってわたしのような地味なタイプの顔にはあまり似あっていなかったが
あのふわふわ感がとても好きだったのを覚えている

そういう経緯もあるせいだろう
わたしは娘の髪をとてもいいじゃないかと思っている
これは親だからという理由でそう思うのではない
昔から天然パーマの友人達を可愛いなあと思っていたのだ
だからこそ
娘が自分の髪に悩み、何とかこれをまっすぐにしたいと思う気持ちは理解できる一方で
そうしてしまうことを「もったいない」とも思う
もしわたしが娘のような髪だったら
多過ぎる髪の一部は三つ編みにしたりしてボリュームダウンし
後の髪のウエーブが上手く出る方法を模索するんだけど
そして、あんなこともこんなことも色々やってつつきまわして楽しむのになあ・・と
実は昔から顔をつつくよりも髪をつつくのが大好きだったこの手が思わずむずむずする〜^^;

さて、先日久しぶりに美容室に行く前に
娘と今後この髪をどうするかについて話し合いをした
一時は短くして全体に縮毛矯正をかけることも候補にあがったが
娘の本心を聞き出してみると、本当は自分の髪が嫌いなわけではないようだ
だったら縮毛矯正の話はちょっと置いておいて
次、カットの仕方に話が進む

彼女はアトピーがある関係で、首周りに髪が当たるのがわずらわしく
たとえ髪がまっすぐであろうと結局は結んでしまうだろう
ならば少なくとも髪が結べる長さが必要だ
しかもできればアップにしたい
そうするとあまりたくさん髪をすくと、はみ出す毛が多くて扱いが難しくなる
じゃあ長さはあまり変えないで、毛先をそろえてクシ通りがよくなるようにしよう
というわけで
結局美容室へ行っても、バッサリ「切る」ことはなく、全体を「整える」程度で終った

その翌日
娘はそれまでの味気ないひっつめヘア(大きな髪留めでガバッととめるだけ)から
ちょっと高い位置で結び、三つ編みにしてお団子を作る髪型に変えた
本当はもう少し上で結びたいところだが
今回少し髪が短くなったので、あまり高くすると襟足の髪が落ちてしまうため
とりあえず今はこの程度
mizuhohair4.jpg mizuhohair5.jpg

学生時代、髪をつつきまわして遊んでいた経験から
こういうアレンジは直毛だと難しいのだということを娘に力説すると
確かに娘がこの髪型で学校へ行くと、友だちが自分もやりたいとチャレンジしたが
直毛の子は上手くできなかったらしく
そこでクセ毛の利点を実感したようだ

さあ、後ろが何とかまとまってきたところで、残る課題は前髪のこと
長く残して垂らす前髪がぼさぼさになってしまうのを何とかしたい
今まではこれをヘアワックスで一時的に落ち着かせてきたものの
ワックスのついた髪が顔に当たるとそこがどうしてもかゆくなり
しかも雨が降ったり汗をかいたりするとたちまちワックスの効果もなくなってしまった

わたしだったらこの前髪はむしろカーラーでくるくるにしてしまうけど
(クセ毛の場合は巻くのも簡単だし、きっときれいなカールが出そうだ)
残念ながら現在は空前のストレートヘアブーム
とにかく娘のまわりはみんなストレートヘア
ほんのちょっとクセのある子もこぞってストレートパーマをかけていて
少数派はなんともやりづらい環境だ

結局のところ、娘が髪のことを非常に気にするのはこの環境が大きな要因となっている
いつの時代も、少数派はハズレ者で
周りは決して悪気があるわけではないけれど
「なんでストパー(ストレートパーマ)かけないの?」と尋ねる
これが娘には辛いのだ
わたしの高校時代にはそういう技術がなかったため
天然パーマの子がそれを何とかしたら?と言われることはなかったし
少数派=個性的という価値観もあった
この価値観はうちは親が持ち合わせているため、子どもたちも持っている
だが、今の時代の主流は、人と違うことは変なこと、恥ずかしいことなのだからやりにくい

ちなみに、ストレートパーマとは
もともと直毛の人がちょっと髪がうねったりハネたりするのをまっすぐにするためにあるもので
娘のようにくるくるの髪には全く効果がない
だからもっときつい縮毛矯正が必須となるわけだが
これをかけたところでどこまでまっすぐになるのかはやってみないとわからない
実際のところ、縮毛矯正してもすぐに戻ってしまう事例はいくらでもあるし
それを繰り返して髪がボロボロになるケースもあとを絶たないという
これはまだまだ発展途上の世界なのだ

というわけで、前髪、どうしましょう?
で、色々考えた結果、ひとつ秘密兵器を購入することとなった
それはストレートヘアアイロン
髪を傷めないとの歌い文句があるセラミック使用の製品だ
これから長くお世話になる事を考えると
使ってみたら効果なしで安物買いの何とかになるのは避けたい
それで、結構高価なとある製品を、オークションにて市価の3分の1で購入
実際に使用すると、上の写真のようにかなりさらさらな感じになり、娘、大いに喜ぶ!

・・・が、これですべてが解決とはいかなかった
せっかくさらさらになった髪も、やはり湿気にあうとへろへろになってくる
それほど娘の髪のクセは強いのだろう
先日行った美容室では3万円するという高価なヘアアイロンを使用していたが
それでも完全にはストレートにはならなかったほどだ

作戦会議は更に続く・・・



(2008.7.21.記)


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