青春讃歌第二幕 6〜ひたすら前進


一週間前、ちょうど息子が高熱を出してうなっていた頃
娘は大学のオープンキャンパスで
声楽の公開レッスンに出ていた
高校生や保護 者、教員を対象にしたオープンキャンパスでの出番とあっては
やはり少なからず緊張するだろうと思われたが
それどころか当日会場には思いがけず教授陣の姿があり
まるで試験を受けるような状況に娘の緊張感もいよいよ高まるのだった

入学以来、本当に色々な課題に追いかけられながら過ごしてきて
ともすればすぐに怠けたくなる性格ながら
逃れようのない状況に追い込まれることで
自然と前へ進んでいる様子に
先生方はみんな学生を引っ張るのが上手いなあと感心してしまう

ピアノは相変わらずやっとのことで弾いているけれど
今週はちょっと変わった課題も出されていた
それは、今弾いている曲のイメージで短い物語を作るというもの
元々小説を書いていた娘にとっては 「書くこと」は苦痛ではないが
今週の宿題はこれだけで弾く方はお休みならもっと良かったのにと娘はつぶやく^^;

以前、『狩の 歌』という題の曲を弾いた時
先生から「どんな狩のイメージで弾いていますか?」と問われ
娘はこう即答したという

「ヤリを 持ってマンモス追いかけてるイメージです」

この答えがあんまり意外で先生大笑いだったらしいが
娘としてはごく普通に感じたこと だったので
「わたしの考えてることは何かどうもみんなと違うらしいわ」と
ちょっと複雑な顔をしていた
いや、そんなこと親はとっく に知っていたけど^^

さて、オープンキャンパスで土日の休みもないまま新しい週はスタートし
いつもよりバイトもたくさん入っていて一体どうなることかと心配もしたが
課題もひととおりこなせたし
金曜日の体育に至るまで休むことなく通えて良かった
そうそう、こ の大学にはキャンパス内にグラウンドがなく
教職課程に必要な体育の授業は
わざわざ電車とバスを乗り継いで1時間近くもかかるところまで移動して行われるのだ
そこはちょうど息子の大学の近くなので
今回は初めて息子の車で連れて行ってもらった
先週までは一般道で行くために早くから出発していた関係で娘は乗れなかったのだけど
今週からはゆっくり出るようになったので助かる

こうして早6月も終わろ うとしており
7月末にはいよいよ定期試験が待っている
実技試験はそれぞれの実力に応じて受けるレベルを選ぶようになっていて
1年 から4年まで全員の名前とレベルの表が掲示板に張り出されるという
こういう実にオープンでシビアなところが音大らしいというか
プライドの 高い人にとっては心の葛藤もあることだろう
もし見栄を張り自分の実力に見合わないレベルにこだわって失敗すれば
それは指導教官に迷惑をかけることにもなるのだからその辺は大人になって・・・と
先輩からもアドバイスをもらった
もちろん人一倍自信のない娘はそんな無謀なことは考えもしないけれど
初めてのことばかりで戸惑う一年生にとって
同じ高校出身の先輩がいるのは心強い

今朝、テーブルの上に 娘の給与明細が置いてあった
見ると今月の総勤務時間は53時間
月100時間働いていた息子にすれば
「まだまだだなぁ〜」だそうだが
娘はこれ以上バイトに出たら練習時間がなくなってしまう

息子と違って、娘は欲しいものがたくさんあるわけではないものの
特別レッスンを受けたり、楽譜を買ったりと
奨学金の範囲では補えない急な出費に備えて貯金も必要だ
そして、今後の趣味の出費予定は
7 月にポケモンの映画に行くことと、9月にポケモンの新作ゲームを買うことらしい
相変わらずポケモンは娘の元気の源になっている^^

*****

今日はイタリアからのお土産を頂いた
あま〜いチョコレートに唐辛子入りのペンネ
そして、小さなパッケージのひとくちエスプレッソ



学生の間に一度はヨーロッパへ行くのが娘の夢


(2010.6.28.記)



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