山のお庭訪問2〜穏やかな時間




山のお庭に到着するとちょうど雨が強くなってきた
わたしはあわてて車のトランクから傘を取り出すが
YOKOさんは濡れることなど何ともないといった感じで
傍に咲くコーネリアをなでながら
「今の時期バラはこのくらいしか咲いていないのよ」と
残念そうに語る

わたしも含めて”モノを作る人”は
自分が一生懸命作った作品を最良の状態で見てもらいたいと思うものだ
それをわざわざ一番庭が荒れるこのシーズンに
しかも今年のような猛暑で雨も降らない年に
まるで裏方をのぞくように訪問するのは
申し訳ないことだとはわかっていた
それでもあえてこの時期でお願いしたのは
自然が大好きな娘を夏休みの間に連れて行きたかったから

YOKOさんご夫妻が長い年月と多大な労力を費やし
コツコツ創りあげてきたこの地を訪問することで
業者の造った観光地では得られない穏やかな時間を過ごす
それはきっと娘の心の休養になるだろうと・・

そして、実際にその地に来てみて
下界とは比べ物にならない涼しさに
やっぱり今の時期に来てよかったと思う
それはもう別天地といえるほどで
こんな格差を味わえるのも猛暑ならではこそ

時はちょうど午後2時
わたしたちが住んでいるところなら35度にもなっている頃だ
それがここでは25度
ああもったいない
この涼しさ、袋に入れて持って帰りたいわ〜〜

さて、雨のため、お庭見学は後回しにして
とりあえず家に入れてもらう
ここでYOKOさんのご主人と猫のポウにもご対面〜

早速手作りの天文台を案内してもらうが
わたしはすでにブログで写真を見ているものの
実物を見ると本当にこれだけのものをよく作ってこられたものだと
ただただ驚くばかり
一方、自分も色々手作りする夫も
ここまで作り上げる器用さとバイタリティーに感心することしきりだった

そうこうするうちに雨がやんだので外に出てみると
珍しい青い蜂にも遭遇
こうして興味深いものを色々見せてもらってから
夫は、明日迎えに来る時間を確認して
初対面のわたしたちを暖かく迎えてくださったご夫妻に感謝しつつ
ひとり次の目的地に向かって出発した

その後は家に入ってYOKOさんと早速バラ談義
わたしは今まで聞きたかったことや話したかったことをしゃべりまくり
8年分の思いを一気に発散させた感じ?!^^;
おかげで今後の栽培方針もだんだんはっきりしてきたが
この機会を逃すものかとばかりにいっぱいしゃべって
忙しいYOKOさんを独占してしまった
その間ご主人はひとりバーベキューの用意
炭をおこしながら、雨に備えてブルーシートで屋根を作る作業に忙しい

一方、娘はというと
まず最初にYOKOさんから楽しい宿題をもらっていた


お庭を一望できるカウンターの特別席で
コーヒーをいただきながら優雅に猫のパズルに勤しむ


完成〜♪


そして
すっかり仲良しになったポウと一緒に階段にすわり(ここはポウの指定席)
しばしスケッチをする
 

そのうちポウは寝てしまった


可愛すぎる^^


夕暮れが近づいてきた


これからバーベキューが始まる


途中雨が降ってきたが、ブルーシートのおかげで問題なかった
気がつけばあたりは真っ暗になっていて
外灯も何もない静かな闇の向こうで
色んな虫の音に混じって鹿の声がする

「これで星が見えたら最高なのに」と
ずっとそれを見せたいと言ってくれていたYOKOさんは残念がったが
星も見えない闇夜の風情もまたわたしたちにとっては十分新鮮だった


(2010.9.9.記)



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