青春賛歌第二幕 26〜分かち合うもの


息子は今朝、免許センターへ行き
昨日合格した大型自動二輪免許の書き換えを行った
そして、そのまま学校へ行き、帰宅後は
「大自二」が加わったゴールド免許証を自慢げに見せてくる
彼が普通自動車免許を取得してからすでに5年が過ぎ
その間ずっと無事故無違反で優良運転者の仲間入りをしたわけだ

昨日は昨日で、お昼頃「合格したよ」と電話が入り
夜には合格証書を見せてきた
小さい頃からいつも自分が見たテレビの内容や日常の事など
嬉しい事も楽しい事も悔しい事も必ず報告してきた息子は
今も同じように面白い情報を提供したり
自分が良いと思ったものを紹介したりしてくる

先日は、普段TVもほとんど見ず、映画にも縁がないわたしに
『しあわせのパン』という映画のレンタルDVDを持ってきた
息子の大好きな北海道の自然の中で撮られたこの映画は
さまざまな問題を抱えた人々がパンカフェ「マーニ」を訪れ
焼きたての素朴なパンを分け合って食べるという行為を通して
心を開き、孤独から解放され
”本当のしあわせ”について気づいていく物語

そして、この中で登場する絵本”月とマーニ”に出てくる
マーニが月に言うセリフがなかなか深い

 「大切なのは
  君が、照らされていて
  君が、照らしている
  ということなんだよ」

今日は、来月行われる学内演奏会で娘が着るドレスに少し手を入れてみた
これは、2008年に作ったドレスだが
ベルトとリボンに金色レースをはさむことを提案した夫は
出来上がりを見て「ほら、やっぱり良かっただろう?!」とちょっと自慢げに言う(笑)

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このレースは中世風ドレスの時に使った布の余りで
そのまま使うとこのドレスにはキラキラしすぎる
それがオーガンジーをかぶせることでぐっとやさしい雰囲気になった
娘のドレスを作る際には
娘だけでなく、こうしていつも夫にどう思うか尋ねることにしているが
中世風ドレスも
ウエストレース位置を少し上にもっていくようアドバイスしてもらった
そんな夫は
最近はyoutubeで色んな演奏家のドレスをチェックしているらしい

ひとりでは行き詰ってしまう道が
ふたりになると開けてくることがある
今年初め、これからどうしたものかと考え込んでいたバラ栽培も
母が積極的にネット検索しては新しい方法を見つけ出してくれたおかげで
ここまで面白い試みもやってこれたし
これから秋バラも楽しめそうな感じだ

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そんな母は、普段ほとんどどこにも出かけないけれど
娘の演奏会だけは頑張って出かけている
あれを見ると元気が出るらしい
そして、その元気を今度は野菜作りに還元し
できた野菜を毎日食べている娘は
もうほとんどアトピーが出なくなった

自分の持っているものを分かち合うことで
小さなしあわせは
いつでもどんな状況下でも生れてくる
だが、相手が何を望んでいるのかと
自分なりに気をつかってみた結果が
一方的な的外れになることも多い
大切なのは、正直な心を分かち合うことであっても
単純なことながら、これが一番難しいのも事実
なぜなら、そこには見栄や意地、思い込みや恐れもあるから、、

わたしは、まだ子どもたちが小さい時から
「大人の事情」や「世間の現実」を教えてきたが
そのようにしたのは
子どもは例えまだ小さくても
親が何を考え、何を迷い、何を悩んでいるのか
親の心が知りたいだろうと考えたからだった

良い話でなければ知らない方が幸せだという考え方もあるが
特殊な例外はあるとしても
基本的には事実を知らされない方がもっと不安だと思う
聞きたい、でも聞いてはいけない
話そうか、いや話せない
そんな思いはやがて互いを孤独にしていく
相手を思いやるがゆえにかえって心がすれ違うという現実に
気づいていない人は結構あるように思う

明日は、息子の新しいスーツが出来上がる日
来月には会社の内定式があり、教会では結婚式もある
また兄妹の共演が見られるのが楽しみだ
彼らの青春を共に分かち合う時間はまだしばらく続く


(2012.9.26.記)



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