青春賛歌第三幕 12〜課題山積


このたび、来月の本番に向けて
紫ドレスの「振袖」部分を
透ける素材の夏仕様にしようということになり
同じ色合いのオーガンジー布を購入してみた
dress2013806.jpg

このドレスを作った時には
簡単に袖の付け外しができればいいという程度に考えていたけれど
異素材の付け袖をするなんてアイデアはまだなかった
dress2013806-2.jpg

加えて、胸元にもこの透ける布でドレープをつけたら
軽やかなイメージになると想像しているが
果してどうなのだろう・・・?
わたしのような素人のやることは
イメージ通りにならない場合が多いため
布を手にしながら
まだ手をつけることができないままでいる、、、

何を一番考え込んでいるかと言えば
「縁の始末」の問題だ
いつかロックミシンが欲しいよね・・・と
思わずオークションサイトをのぞきつつ
ふと我に返って、やっぱり手縫いか
あるいは普通ミシンのスカラップ仕上げにしてみようと考え中
こうして、娘の衣装係となっているわたしは
何とか素人なりに娘の個性が生きるドレスを作ろうと躍起になっている

人と比べないで
人のまねをしないで
自分の持っている個性が最大限に生きる方向を模索する
娘自身の歌もまた
そのような方向で今までずっと練習を積み重ねてきたが
「呼吸と発声」という基礎訓練期間が過ぎ
ある程度の安定した歌が歌えるようになった今
今後どんな種類の歌を選んで歌っていくのか
音域も、ソプラノか、あるいはメゾソプラノか
具体的に方向を定めていく時期に来ている

わたしに似て話す声が太く低いタイプの娘は
音大入学時には
いずれメゾソプラノでやっていくようになるだろうと考えていた
当時はまだ高いファの音がぎりぎりで
ソプラノ歌手に普通に要求されるhiC(基準のドの2オクターブ上のド)など
夢のまた夢と思われたからだ
反対に低い音はかなり出る方なので
合唱では大抵メゾかアルトを担当している

ところが、先生の指導はずっとソプラノ声域を目標としたものだったため
一年に1音ずつ音域は上がり
今はhiCも使えるようになってきた
それに加えて、別の先生から「あなたは本来ソプラノの声質でしょう?!」
と言われたことも衝撃的だった

しかし、先日行われた研究発表会で
ソプラノの華やかなタイプの曲を歌うには
娘自身のイメージがあっていないことも指摘される
つまりドレスで例えれば、ピンクのふりふりタイプが娘には似合わないように
オペラの中で若い女性が歌う時の「キラキラ」「キャピキャピ」した雰囲気は
娘にとって自然体ではない
だからもしそういう華やかな曲を歌うとすれば
かなり演技を必要とするであろうこともわかってきたのだ

本当は歌いやすい歌だけを歌い
今知っている個性だけでやっていけば楽なことは確かで
オペラの中でも「夫人」の役は一番やりやすいと思われる
それでも、もし演技するうちに隠れていた個性が出現してくるのなら
別の役も勉強していかなくてはならないだろう
だから先生は今は決して「夫人」の歌を歌わせない
「ここにハマったらもう変われない気がする」と娘も言う

これまで歌以外にも
「化粧が薄い」「姿勢が悪い」といった
舞台での若いキラキラ感を台無しにする要因を指摘されつつ
更には、156センチという身長の微妙な低さも
声楽の世界では細すぎと言われる体格も
娘の持っている太い声質を支え切れていないらしく
今後これを技術でどうカバーしていくのかも大きな課題だ

「あなたは良い声をしている
 (そのことを)神さまに感謝しなさい」
3年前はじめてのレッスンで語られたB先生の言葉は
今も娘の支えとなっている

その2年後
「声が良いだけじゃダメなのよ」
他の先生からはそうも言われた
この自分の声が生きるようにもっと練習を重ねないと
神さまに感謝しているとは言えないだろう

あれもこれもと課題は山積しているが
とりあえず今は自分に似合った曲を選んで来月の本番に臨む
短い間で仕上げるには
別のキャラクターを演じている時間はない

先日の研究発表会では3曲歌ったうち
次の曲が一番娘に似合っていると評価された
ヴェルディ作曲のこの曲は
ゲーテの『ファウスト』を題材にした歌曲
今回は音源しかないので
うちのバラ画像と合わせてみる


Deh,pietoso,oh Addolorata/G.Verdi (←題名をクリックするとyoutubeサイトへ)


さあ、これを書いたら
わたしは早速ドレスのアレンジに取りかかろう
あ、その前に
18日の植物園のコンサートで着る浴衣のほつれた部分を直しておかないと・・


(2013.8.6.記)



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