青春賛歌第三幕 26〜22歳の自分への手紙


娘は、昔から部活に縁遠かった関係で
高校までは後輩とのつながりがほとんどなかった
厳密に言えば、中学の時にはバスケ部に所属していたのだけど
一年生の終りにやめたので
卒業時に、後輩から特別に見送られた経験はない
それが、今回初めて
ミュージカル等でつながりのある後輩から寄せ書きの色紙をもらい
しかも特徴をよくとらえた似顔絵付きとあって
それはもうとても感激したのだった

『ぶっちゃけ音楽なんてわからない でも歌うのは好き』
以前娘が語ったというこの言葉が、後輩にとっては印象深かったらしく
わざわざ中央に記載されている
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「サウンドオブミュージック」の修道院長役
「はじめてのクリスマス」のガブリエル役
「レ・ミゼラブル」のマダム・テナルディエ役
どの役もお気に入り^^
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そして、昨日には更に意外なことが待っていた
この日は、卒業式の練習日で全員が登校したが
その時、ある手紙が配られたのだ

それは2011年10月6日(当時2年生)のこと
心理学の授業で
『2年後の自分』にあてた手紙を書いて先生にあずけたらしく
その時の手紙を
すっかり忘れた頃、それぞれ返却してもらったわけだ

便せん一枚いっぱいに書かれた手紙
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それはこんな文章で始まっている

 『前略。仕事は決まりましたか。社会人にはなれそうですか。
  私は22歳のあなたがとても心配です。音楽は辞めないでくださいね』

娘は入学当初、4年間しっかり音楽を勉強したのちは
とにかくどこでもいいから就職すると決めていた
そのため、まず第一に仕事のことを心配しているのは当然なのだが
この頃はちょうど音楽が面白くなってきていた時期なので
就職と音楽との関係もまたとても気がかりなことだったのだ

だから、卒業後は就職することが前提でありながら
このようにも書いている

 『今は上を目指すことがとても楽しいです
  できるものなら院へ行ってくださいね』

実は、この年の前期実技試験で
娘ははじめて高い評価を得ていた
そして、その後の面談では
”卒業後、留学を望む人は多いが、本当は大学院に進学した方が勉強になる”
と、進学を勧められ
そこから少し意識するようになっていく

海外留学は、色んな意味で現実的ではないから考えていなかったが
もっと実力がつけば院進学は夢じゃないかも、、、
そんな揺れる心模様が文章にも表れている

そして
 『流されずあなたの道を進んでください』
と、自分を励ます言葉が続いた最後に
手紙は聖書のみことばで締めくくられていた

 『更に優れたる希望をおかれたり』(ヘブル書7章19節)

これは、娘が中学生のころ
誕生日プレゼントに添えられていた言葉らしい
夫は子どもたちにプレゼントを贈る際
何か一言メッセージを添えるのが習慣だが
娘にはそれが心に残っていたようだ

人間は「希望」がなくては、喜びをもって生きていくことはできないが
自分の力で(頑張りで)希望を生みだすには限界がある
物事が一時的に上手く行けば、その時は喜ぶけれど
苦境になると、たちまち希望もしぼんでしまうわけで、、

一方、「更に優れた希望」は、最上級の希望
つまり、神による助け(救い)を意味している
これは、物事が上手く行く時も行かない時も消えることがなく
この希望がある限り
娘はこれからも流されず、前を向いて進んでいくだろう

*****

3月を目前にして
庭の植物の動きが活発になってきた
やっと芽を出してきたばかりのクリスマスローズもあれば
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何年も咲かなかった株が
いつの間にか開花しつつあることに、今日気づいて驚いた



(2014.2.27.記)



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