音楽と共に生きる 15〜舞台を作る


3月29日の大学付属合唱団定期演奏会も無事に終了し
これで緊張の連続だった3月の演奏会予定はすべて終わった
オペラの前には「歯が浮く」症状に悩まされていたけれど
公演が終わって3日後には解消したというから
精神状態と体の状態は常にリンクしていることが良くわかる

大きな舞台が終わるといつも
「次はどうするのか」ということになるわけだが
そういう追いかけられる環境から今はちょっと離れたい・・・と
束の間の休みの間には、自転車で桜を見に出かけた
ここは図書館前の通りだが
遠出しなくてもこの町にはあちこちに桜のきれいなところがある
sakura2015331-1.jpg

sakura2015331-2.jpg

sakura2015331-3.jpg

今年の桜は気温上昇とともに一気に咲き
大雨と共にあっという間に散って
なんだか現実の厳しさを見るような感じだが
娘の大学院生活も2年目がスタートし
「この一年の活動(勉強)によって卒業後が決まる」
と周りからも言われているように
いよいよ正念場を迎える緊張感と共に
それでもまだ一年は音楽を目いっぱいやれる楽しみが入り混じるという
特別な春を迎えている

3月初めには先生から勧められたオーディションに申し込みはしたけれど
結局月末ぎりぎりになって辞退した
挑戦することにもちろん意味はあるとわかっている
ただ、自分の容量を越えたところでいっぱいいっぱいでやってきてみて思うのは
結局いつも目の前の事にだけしか対応できていない現実だった
プロは先の先の舞台まで3つくらい一度にかけもちしていくのだが
娘はまだとりあえず「次の舞台」にしか集中できない
それほど学ぶことが多すぎて
一回一回ついていくのがやっとの状態なのだ
プロの現場に出て見て思うのは、やはり自分はまだ学生でしかないということ
学生は大学から守られた状況にある中でやっている
どんなに指導が厳しいといっても
学費を払っている側はお客さんだから
最終的にはどんな学生にも救済の手が差し伸べられ、投げ出されることはない
学内で舞台に立てば友達も応援してくれるし
それなりに上手ければ誉めてももらえるだろう
何しろ演奏会にしてもミュージカルにしてもオペラにしても
学内公演は無料だからお客さんも呼びやすい
ところが社会に出てプロを名乗る舞台にはチケット代が発生する
お金を払ってまで見に行くに値する舞台なのかどうかを常に問われ
現実にはお客さんの入らない赤字の舞台もかなりあると思われる
娘も今、”学生上がり”という状況のメンバー中心で行う舞台を来月10日にひかえ
今月はその準備に集中したいと思っている
というか、がんばっても間に合うのかどうかギリギリの状態なのに
とてもオーディションを受けに行くなんて余裕はないのが現状だった
そのことは先生にもちゃんと理解してもらえていて
今はとにかくこの舞台に集中しようということになったのはよかった

こうして、ひとつ心の重荷がなくなったおかげで
娘は元気に次に向かって進み始めた
演目は『オペラ座の怪人』で、娘はオペラ歌手のカルロッタ役と
大道具小道具を担当する美術監督を務める
何しろお金のない団体だから
いかに安くそれらしい舞台を作るか苦心しているが
その様子を見ていると
大変だけど、こうして創意工夫することもまた楽しいものだと思う
わたしも昔から色んなものを作ってきたのはいつもお金がないことが原点だった
娘もこれでまた新しい創作の分野を開拓していくのだろう

先日はホールに出かけて現場の写真を撮ってきた
hall2015331-1.jpg hall2015331-2.jpg
hall2015331-3.jpg hall2015331-4.jpg

ここでどんな大道具を持ちこんで舞台を作るのかを
今具体的に計画し、タダで使えるものを探し手配している段階だが
その一方で衣装は自前なので、カルロッタの衣装準備も急がれる
何しろ5回もドレスを着替える役だから
手持ちのドレスを総動員して対応しなくてはならないし
その役柄から派手な飾りも必要になるため
ドレスに手を加えたり、ヘッドドレスを作ったりしているところだ

とりあえず黒ドレスと赤ドレス用のヘッドドレスは完成
家にあるものを利用したので計300円でできた
headdress2015403-4.jpg headdress2015403-5.jpg

こちらはベリーダンス用のジャラジャラした腰巻を購入しドレスに巻いてみた様子
この腰巻、通販で7000円相当の商品が処分価格500円ということで
何かとんでもなくチャチなものではないかと疑った末、購入したが
これはとても500円で作れるものではないのでお買い得かと〜
dress2015403-1.jpg

そして今回どうしても必要だったのは
パフェのように盛り上げたカツラだ
今後これにピンクのリボンをつけてもっと派手にするらしい
ちなみに夫もこれをかぶって遊んでいたが
さすがにそれは公開できない(笑)
headdress2015403-7.jpg headdress2015403-6.jpg


(2015.4.6.記)



<管理人のひとりごと目次へ


inserted by FC2 system