音楽と共に生きる 46〜感激の『メサイア』福岡公演


福岡の西南学院大学における3日間の練習を経て
ヘンデルの『メサイア』全曲公演本番が9日無事に終わった

「ハレルヤコーラス」で有名な『メサイア』だが
2時間半もある曲を全曲演奏する機会は少なく
しかも今回は古楽器を用いたオーケストラとあって
初めてソリストととしてソプラノ曲を半分担当させてもらった娘は
想像以上に楽しい日々に感動し
今はそれが終わってしまった「メサイア・ロス」の状態にある
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以下の写真はElizabeth Singersのfacebookより
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今までオペラやミュージカルで
”舞台を作り上げる”という経験は何度もあったけれど
オーケストラと合唱での舞台を作っていく過程において
特にこだわりを持つ古楽器のエキスパート達と指揮者のやり取りは
非常に新鮮で驚きに満ち、新しい世界が広がるものだったようだ

また『メサイア』は全曲その内容は聖書そのものだから
娘にとっても心の入れ込みようが他の曲とは自ずと違ってくる
今回一番の難曲であった「Rejoice greatly(大いに喜べ)」も
本当に喜んで歌っていたら
指揮者から「羽が生えて飛んで行きそうだね」と言われたという
それほど入れ込んで楽しんだ日々が終わる最後の打ち上げでは
はじめて「帰りたくない」とも思った

翌日には地元合唱団の指導があったが
この日の仕事はそれだけだったので
以前から行ってみたいと言っていた隣町の温泉施設「ほの湯」
わたしと二人で出かけて、4時間もそこで過ごした

そこのジェットバスに二人で並んで話すのはやはりメサイアのこと
声をかけてもらった時には
そんな大役が務まるのだろうかと不安に思ったが
今回の評判を聞いて、今後に向けて自信もできたこと
これからも特にオラトリオ(宗教曲)には力を入れていきたいと思ったこと
その他、いろいろな目標を語りながら最後に
「やっぱりずっと音楽からは離れられないんだよね」という
生活(お金)のことを思うと
正直なところ心が揺れることはよくあるというが
それでも演奏家として生きていくことをこれだけ応援してくれる人がいて
何よりもこれほど楽しい舞台を経験させてもらって
そして今月末にはオペラの舞台もあって
また今日は新しい大きな仕事の依頼ももらって
こうしていつも支えられ、次の道が開かれている日々を思うと
この道から離れることは考えられない
だから今日も現実の生活を支えるためのアルバイトに行く
演奏家の中には
音楽以外の仕事をすることを恥と思う人も少なくないらしいが
娘にはそういうプライドがない(厳密に言えば捨てている)ことをわたしは嬉しく思う
それは人間にとってプライドを捨てることの難しさを知っているからこそ
娘が成長してきたことを実感してそう思うのだ

さて、昨夜こうしてゆっくり温泉につかり
はじめて岩盤浴なども体験してすっかり体の芯まで温まったら
二人とも今日はかなり調子が良い
この勢いでわたしは新しいドレスを作り始めた
まずはこの赤いドレスを今週中には完成させたい
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こちらは9月にグランドオープンした平和公園隣の『おりづるタワー』のテーマ曲MVだが
娘が歌っている様子も出てくるので載せておこう
(埋め込み動画が表示されない場合はこちらをクリック)



(2017.1.11.記)



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