無農薬無肥料栽培への道1〜常識の真偽 (9月15日)

”バラも草花も野菜も無農薬で自然な状態で育てたい”
そんな漠然とした願いをこめて2001年よりスタートした庭つくり&野菜つくり
毎年さまざまな試みを行いつつ
同時に、人為的にはどうすることもできない環境にどう適応していくのかという課題と向き合ってきたが
このへんで一度これまでの取り組みを整理し
新しいステップに踏み出す前の覚書を記しておきたいと思う

2001年7月
あの年は連日35度を越す猛暑で
教会の改築工事に伴ってリニューアルされた庭を新しく作るために
毎日毎日照りつける太陽をものともせず汗を流して作業した
今思えば、なんであの頃はあんなに元気だったのだろうかと感心するほど
40歳を目前にしたわたしはバイタリティーにあふれていたものだ

地球温暖化に伴い、この辺の地域はやがて亜熱帯化すると言われていることから
これから毎年夏は大変だろうと覚悟したが
2003年は冷夏で、2005年は長梅雨、今年はご存知のとおり夏らしくない夏だった
反対に、暖かく過ごしやすくなると思っていた冬は、数年おきに今までにない寒波が到来し
温暖化してるんじゃなかったの??と疑問に思いつつ現在に至っている

こうして、植物に携わっていると年間を通じて気候に敏感になるものだ
世の中は「地球温暖化防止→CO2削減へ」まっしぐらだが
そもそもなんで二酸化炭素ばかりが注目されるのかはずっと疑問だった
それに、実感として温暖化されているような気がしない
実際のところはどうなのだろう?
というわけで検索してみると・・・なるほど、そこには色んな説があるようだ

21世紀の地球は「寒冷化」? 「温暖化懐疑論」が台頭(4月11日J-CASTニュース)

地球温暖化の嘘

地球温暖化説の擁護派も反対派もそれぞれ言い分があるのはよくわかる
わたしのような素人レベルでは、難しい話になるとついていけないけれど
ひとつだけはっきりいえることは
今まで世界中で学者レベルの議論が続いていながら
はっきりとした結論もでていないのに
そんな不確かな説を「定説」として受け入れ
それによって政界や財界が大揺れしているのはおかしいんじゃないの?!ということだ

環境問題は人間の生活に密着している分、普通の人にも関心が高い
「エコ」という言葉もすっかり身近なところで定着し
周りにはエコ産業がひしめいている
環境問題に取り組む背後には、純粋な意味での取り組み以外に
ビジネスが存在していていることを忘れてはならないだろう

この8年間というもの
自分流の無農薬栽培に取り組んできたわたしにとって
その意味は、庭の中に自然の生態系をつくり、自然の力を借りた栽培を可能にすることにあった
ところが、無農薬栽培というだけで付加価値がつき野菜が高く売れる現状は
無農薬栽培の理念を、ビジネスへと移行させることとなっていく
つまり、単純に高く売れるから無農薬栽培にするわけで
そのために有効とされるさまざまな資材や肥料の新商品が続々と売り出されていったわけだ

世間一般では、「無農薬有機栽培」が理想とされ
わたしもはじめは油粕などの有機肥料を使い
次には、有機肥料ベースの発酵肥料つくりに取り組んだ
だが、高温多湿下における発酵肥料の腐敗から土が腐り
固形肥料や堆肥などを土に入れることをやめるよう方向転換を余儀なくされる
更に昨年からは、化成肥料を発酵させたものをわずかに使う方法をとっており
ここへきて、肥料と土と植物の関係が少しずつわかるようになってきたことから
いよいよ、ここ数年感心のあった「無肥料栽培」へと踏み出そうかと考えている

無肥料栽培といっても
ただ単に肥料をやらないだけの放任栽培ではない
ある日突然無肥料にしても植物はまともに育ってくれないのはすでに実験済みだ
無肥料栽培の理論には、科学的に解明されていない未知の部分が多く
それでも、うちではすでに一部の野菜はほぼ無肥料で育てており
「肥料をやらなくてはまともな野菜は育たない」という常識は必ずしも成り立たないと確信している

この夢のような無農薬無肥料栽培が実現するために必要なのは
待つ「時間」と常識にこだわらない「やわらかい頭」
そして、無肥料栽培の理念はビジネスには結びつかないだろう
なぜなら、それはお金で実現する世界ではないから
だからこそ最も魅力的なのだ



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