無農薬無肥料栽培への道5〜バラの検証 (9月23日)

野菜、庭と続いて最後はバラ
といっても、やってきたことは同じで、結果も同様散々な目にあってきたわけで、、(汗

ここに、2003年当時の記録ページがある

「2003年バラ栽培日誌」

この記録を見ると
当時わたしがどれほどひんぱんにバラをつつきまわしていたかがわかる
そして、この「つつきすぎ」こそバラを弱体化させ、ついには枯らす原因になろうとは
当時は全く考えてもいなかったわけだ

その後の試行錯誤の結果
うちの環境下でのバラ栽培の配合土には
ボラ土(日向土)・パーライト・ピートモス・バーミキュライトといった
通気性、保水性、保肥性にすぐれ、なおかつ腐敗しないものが最適であることがわかり
堆肥類は一切用いないことになった
とりあえず土の物理性についてはこれで一段落したわけだが
土の化学性(肥料)と生物性(微生物)の問題は
野菜や草花同様、一進一退を繰り返している

2007年から使い始めた即席化成発酵肥料によって
それまで勢いのなかった株からも太いシュートが出現するなど
一見この肥料はすごく効く!と喜んだのもつかの間
このようにいかにも元気なシュートが出てきた株のいくつかは
翌年までには急に枯れてしまった
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どうしてこんなに立派なシュートが出たのに枯れてしまうのか?!
はじめのうちはただただ疑問だったが
今になって、その勢いは仮の姿で
肥料によって無理やり出させた不自然なものだったような気がしてきた
人間が欲しくもない食べ物を無理やり食べさせられたあげく
今度はやれ芽を出せ(結果を出せ)と期待されたらどれほどのストレスがあることだろう

バラを育てる専門家の人々に栽培のコツを尋ねると
最後はみんな必ず「バラに対する愛情」といった心の問題をとりあげる
それはとても漠然としたものではあるけれど
バラ栽培は、単純に○○の肥料を使えばいいとかいうようなものではないことは確かだ
それぞれの地域(気候、風土)で
それぞれのやり方があって
それぞれがどうバラに心をかけているかが行動に現れる
そして、その結果が今のやり方の是非を物語るとなれば
わたしに一番欠けているのは
バラにとって本当に大切なことは何か考えるという視点だろう
つまり自己満足じゃダメってことで・・・

昨年から使ってきた即席化成発酵肥料は非常に即効性があり効き目が高い肥料だ
だが、それはバラにとっては、「肥料」として使う限り弊害も多い
あくまでも活力剤程度の効き目であってくれるためには
とりあえずかなり薄めて少量用いるべきだろう

さて、ここまで肥料の加減についてばかり述べてきたが
実はもうひとつ、とても単純で、かつ重大な過失があることにふと気がついた
それは「水のやりすぎ」という問題だ
この写真は鉢バラの株元だが
土がなんとなくジメジメしていたり
koke2009923-2.jpg

コケが生えていたり
koke2009923-1.jpg

コケの中で最もやっかいなゼニゴケが生えている鉢も結構ある
koke2009923-3.jpg

コケとは一般的に、日当たりが悪くて湿っぽいところに生えるものだから
バラ鉢の土の環境はまさにそうなってしまっているようだ

”植物は不足よりも過剰に弱い”と言われるように
肥料にしても水にしても、多すぎるよりも足らないほうがずっとマシとのことだが
うちの場合は、明らかに両方とも過剰で
特に水は多すぎて根ぐされを起こしているみたい、、、

思い返せば
これまで35度以上の猛暑の年よりも
長雨の冷夏の年の方がバラの受けるダメージは大きかった
本来ならばこういう年こそ水やりを控えなくてはならないところを
お天気になればついつい毎日たっぷり潅水してしまう
いい加減この過保護な感覚をなんとかしなくては、と思う今日この頃、、、

そもそも、「バラ」と聞くと、それは植物でも何か特別な存在で
言ってみれば、一般庶民ではなく
貴族のお嬢さまでも育てているような感じがするのが間違いの元なのだろう
実際、原種やオールドローズはともかくとして
園芸種のガーデンローズは苗そのものがはじめから過剰施肥で育てられていたり
農薬でがっしり守られていたりするので
それをいきなり無防備な環境下に置き、粗食で育てるのは難しいと思う
かといって、いつまでも同じ失敗を繰り返しているわけにもいかない

今後の管理は、「省肥」と「節水」で
バラが本来もっているはずの自然の力を取り戻し
本当の意味でのびのび育つように心がけていきたいと思う



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