2014年春バラ総括 (6月7日)
『庭埋め式化成発酵肥料』(2月25日の記事参照)で始めた今年のバラは
株の勢いが非常によくて葉が美しく、例年より花数も多かった
バラクキバチ被害にあったバラ(4月25日の記事参照)は
その後ものすごい勢いで復活
(赤い新枝はクイーン・エリザベス、紫の花はブルームーン)
全体的にはとても盛況だった今春のバラだが
久しぶりにしっかり肥料(油かす主体の有機物)を使ったため
油かすや米ぬかが「発酵」してアミノ酸のような有機態チッソになればいいが
現実には「腐敗」して、アンモニアや硝酸といった無機態チッソになれば
それが植物を軟弱化させ、結果として病虫害に弱くなる事が気になった
そもそもわたしが無肥料栽培を試みていたのは
この無機態チッソを避けたいがためだ
でも、チッソ不足では植物は弱り、かえって病虫害に弱くなる
だから、無肥料の目的はチッソを与えないことではなくて
微生物が供給する有機態チッソを与えることなのだけど
有機物を発酵させて有機態チッソにする発酵肥料の超手抜きバージョン
『庭埋め式化成発酵肥料』なんてできるのかどうか・・?!
今回の施肥がどのように影響したのかを振り返ってみよう
まず気になったのは生垣花壇のホワイトクリスマス
開き始めた段階で花弁が一部茶色になっていく
これはスリップス(アザミウマ)のしわざと思われるが
同じ生垣花壇でスリップス被害の出たバラは他にはなかった
ただし、この花壇では
ピエール・ド・ロンサールとグラハムトーマスだけは生育が悪く
今は鉢上げして養生中だ
また、花が咲くころになって、ごく一部の株に黒点病が発生
中でも一番ひどいのが「たそがれ」で
花が終わるまで葉がもつのかどうか心配したが
元から葉に瑞々しさがなく、状態はよくなかった
枝葉が一気に増え、たくさんの蕾をつけた粉粧楼は
ウドンコ病がひどくなり、枝を半分以下に減らすと症状が落ち着いた
カーディナル・ド・リシュリューにもウドンコ病が出たが
一番ひどいのが白モッコウバラ
新芽はことごとくウドンコだらけになり
切り戻しても再び新芽がやられるので
この後、枝を降ろして主枝を短く切り詰めた
上からウドンコ菌が降りしきる中
下のバラたちで影響を受けたのはカーディナル・ド・リシュリューと粉粧楼のみ
つまり、オールドローズと原種ばかりがウドンコ病になるってなぜなんだろう?!
病気についてはこんな感じで、とりあえず気になっていたべト病は出ていないし
何度も書くようだが、株の勢いは全体的にとても良い
一部のバラに出ている不調は、施肥よりも多分土の問題なのだろうと思う
一方、虫の被害については・・
この”かすり状”になった葉裏には
グンバイムシという虫がいることを今回初めて知った
特に込み合った葉に多く出るので、これは摘み取れば問題なしかと、、
また、今回はアブラムシがかなり多かったが
その分、ヒラタアブやテントウムシが大活躍(写真右はヒラタアブの幼虫)
花弁の間にいるのは・・・
テントウムシの幼虫
テントウムシの親と卵
あと、チュウレンジハバチの被害が少しと、青虫の類も少し出たが
昔のように毎晩ヨトウムシ退治をするようなことはなく
虫の被害は最初のころと比べてかなり減っていると思う
ということは
気になる無機態チッソの問題も少しは克服できているのかもしれない?!(期待)
さて、3月12日の記事の「本物の光合成細菌培養」はどうなったかというと・・・
結局赤くはならなくて、ニオイも材料を混ぜた時と変化がない
つまり光合成細菌は増えていないみたいだ、、--;
まあこれについてはもう一度トライしてみるつもりではあるが
バラの葉を砂糖水で発酵させた「さわやか発酵液(光合成細菌モドキ)」を
この春も使っており(写真左)
これってホント良い香りがして、光合成細菌ではないにしても
活性剤としてはやはり効果があるように思う
今春の施肥については
まず2月に『庭埋め式化成発酵肥料』を作り始めて以来
一番花が終わる頃までは固形肥料の追肥はせず
その間、時々市販の魚アミノ酸液肥やワカメペーストに大豆の煮汁
更に「さわやか発酵液」や自家製乳酸菌、納豆菌を混ぜて土壌潅水してきた
一番花が終わる頃には
硫酸マグネシウムと自家製発酵肥料(固形)を追肥
久しぶりの硫マグがきいたのか、今は勢いの良いシュートが上がり
2番花の蕾もたくさん出ている株も多い一方で
そろそろ黒点病が広がりつつ株もある
梅雨の間には黒点病はそのまま広がり
やがてその株の葉はみんな落ちるのだろう・・・
それでも新芽が伸びて、その枝葉が夏に茂ってくれれば大丈夫
今年の株にはその勢いがありそうかな?!(期待)
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