無農薬無肥料栽培への道12〜雑草と共に (1月15日)

先日、スーパーで買った特売のキュウリ10本を
5本使って残りを冷蔵庫に入れておいたら
ほんの数日の間に腐ってしまった

野菜は、栽培方法によって腐るものと枯れるものがあるが
こんなに速やかに腐ったのは久しぶりのこと
よほどチッソ過剰で外見だけ立派に育てられたのだろうか・・?

チッソ過多では植物は徒長して軟弱になり
腐りやすく、病虫害も受けやすい
しかし、チッソ不足では生長が鈍り
株が弱って、やはり病虫害を受けやすくなる
腐ったキュウリを目の当たりにして
改めて、肥料(養分)バランスについて考えさせられた

植物が必要とするちょうどいいだけの養分を供給するために
今回から積極的に行うのは

@まず緑肥作物を混植すること
(菜の花の間にあるのはライ麦)

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A作物残渣でマルチすること
(ブロッコリーの葉っぱを敷いている)

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B雑草を生やしたままにすること
(ハコベラが自然に生えている)

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Cひとつのコンテナで複数の作物を育てること
konshoku2011114-1.jpg

雑草であれ作物であれ
数種類の植物を植えることで
根にはそれぞれの植物に合った微生物が集まってきて
だんだん土は肥沃になるという

茂った雑草は抜かずに刈り取ってマルチすると緑肥になり
冬は保温、夏は乾燥や暑さを防ぐ役割を担う
また
根を抜かないことで微生物も持ち出されることなくそこで増えていく
こうして
作物と雑草を混植することが輪作と同じ効果をもたらして
連作障害を防ぐことが期待されるわけだ

年末に「1月は勉強の月にしよう」と母と約束し
久しぶりに図書館から『現代農業』のバックナンバーを借りて読んだが
中でも自然農法の記事はかなり興味深いものがあった
そして、一番気になったのが雑草の利用だ

土を耕さず、雑草を生やし、ごく少量の有機質肥料を投入する「自然草生・不耕起栽培」は
ここ数年うちでも母が野菜プランターで実践してきた
しかし

   雑草の地上部および地下部が畑に還元されることで
   土壌炭素を増加させ、同時に土壌チッソも増加させているため
   施肥に頼らず作物が生育する


との記述から
雑草が緑肥として立派に役立つことを改めて知り
今までは単に余分な肥料分を吸い取るために雑草を用いてきたため
ある程度大きくなると作物の生育にじゃまになるだろうと抜いていたのが
今更ながらもったいないことをしたと思うようになった

また

  やせた山土にバラとハコベを混植すると花が咲いたが
  バラだけ植えたのでは花が咲かなかった


との記事も興味津々〜@@

そういえば
花芽の上がってきているクリスマスローズの鉢にもハコベが生えている(右)
chriro2011114-1.jpg hakobe2011114-1.jpg

ここだけでなくあちこちの鉢や庭にハコベは存在しているので
これからバラの鉢にも移植してみたい
hakobe2011114-3.jpg

ただ、草姿のかわいいハコベならまだしも
庭で色んな草をどんどん生やすというのは見栄えの点で問題があるなあ・・
というわけで、庭の方は今季はハーブを積極的に植えてみようと考えている

ハーブといえば
以前からコンパニオンプランツとして随分用いてきたけれど
本に書いてあるような虫除け効果などもあまり実感することなく
最近では観賞用(一部石けん材料用)に
ラベンダーやセージ、タイム等を育てるだけになっていた
3月になったら色んなハーブの種をバラの鉢にもまいて
バラ苗と一緒に常時2〜3種類の草花を混植し
色んな種類の土壌微生物の繁殖を目指してみよう

今回、こうして雑草の働きに目覚めてみると
庭の中で雑草の生えていないところがいつまでもやせ土のままで
そこに苗を植え、肥料を与えても
上手く育たない理由がよくわかる
↓ここなどがまさにその状態の場所だ
pinkg2011115.jpg
こういうところにはとりあえずクローバーでもまいてみようか

で、その奥に生えているのはカモミール
これは毎年種が飛んであちこちに生えてくるから
今後はもっと上手く利用したいものだ
camomile2011115.jpg

今季はとにかく土が見えないくらいたくさん草花を育てて
土壌微生物相が豊かになるように努力していこうと思う




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